都立中等教育学校、都立高校附属中学、九段中等受験なら4年からの塾がオススメ
2020/03/28
都立中学受験なら小学校 4年生から塾に通い始めるのがオススメ
中学受験のための塾はいつから?
「中学受験を考えていますが、いつから塾に通えばいいでしょうか?」
という質問をネットなどでよく見かけます。
「中学受験」と言っても幅広く、私立中学はピンからキリまでありますので、「どの辺り中学を目指すのか」によって、「いつから」も変わってきます。
そのため、どの辺りの中学を目指すのか、を想定する必要があります。
都立中学を目指すなら小学校 4年生からがオススメ
そんなわけで、
我が家が都立中学を目指したことを参考に、
ずばり、
都立中学を目指すなら、小学校 4年生ごろから始めたほうがいい!
と考えています。
特に
親の方が、親として中学受験に初めて向き合うのであれば、親が情報収集するためにも 2年くらいの準備期間を考えて動き始めることをオススメします!
小学校 6年生になると情報収集期間ではなく、受験の準備を進めていく時期に入ってきますので、そのときには志望校を絞り込めるだけの情報収集を終わらせておくためです。
ちなみに、都立中学を受験するにあたって塾の費用がいくらくらいかかるものなのか、については下記の記事を参考にしてみてください。
都立高附属中学、都立中等、九段中等受験の難しさを数字で確認。塾の授業料の詳細も
都立中学は都立中等学校、高校附属中学、千代田区立九段中等の 11校を想定
ここで言う「都立中学」は、下記の都立中等教育学校、都立高校附属中学、千代田区立九段中等教育学校の 11校を総称してそう表現しています。
都立中等教育学校
小石川中等
桜修館中等
三鷹中等
立川国際中等
南多摩中等
都立高校附属中学
両国高校附属中学
白鷗高校附属中学
富士高校附属中学
大泉高校附属中学
武蔵高校附属中学
千代田区立九段中等教育学校
都立中学は人気拡大で年々競争が激化している
都立中学は、
・中高一貫校で高校受験がない
・高いレベルの教育が受けられる
・大学の進学実績も優秀
・学費が公立中学と同等でリーズナブル
ということがあり、人気になってきています。
そのため、都立中学各校の偏差値は年を追うごとに上昇しており、入試は激しさを増してきています。
(受験倍率は下落傾向が見られますが、偏差値上昇に伴い受験者が絞られてきているのだろうと思われます。)
都立中学は相当な難関校であることを理解しておく必要があろうかと思います。
都立中学の難しさは募集人数と受験の仕組み
都立中学の募集人数は小学校卒業生の 1.7%
「なぜ都立中学が難関校化するのか?」といえば、募集人数が少ないことが一因として上げられます。
都立中学は、九段中等も含めて 11校ありますが、11校合わせても募集人数は 1,560名しかないのです(160名募集が 6校、120名募集が 5校)。
そして、都内の公立小学校を卒業する児童は約 90,000名いますので、小学校の卒業生に対して 1.7%の募集人数なのです。
つまり、58人に 1人くらいの枠ですので、一学年 58人なら一つの小学校から 1人くらいの枠ということになるわけです。
もちろん、私立を目指す受験生もいますので、学年でトップである必要はありませんが、おおよそ学年で 5位以内くらいの学力は必要になってくるのだろうと思います。
少なくとも、都立中学を目指すライバルは、それくらいの学力層ということになるわけです。
都立中学の入試は一発勝負
また、都立中学受験の難しさは、一発勝負!という点です。
私立中学受験の場合は、学校ごとに試験日が異なりますので、複数の学校を受験することができます。
また、一つの学校で一般試験や教科選択式、小論文、面接など複数の受験形式を提供している場合もあり、複数回の受験のチャンスがある場合もあります。
しかし、都立中学は 11校ありますが、どれか 1校を選択し、しかも、試験は 1回です。
一発勝負ですべてが決まる試験なのです。
そのため、私立を併願せず、都立中学一本で受験に臨むならば、合格安全圏を維持できるレベルの学力まで持っていく必要があります。
そのためには、小学校 4年生、もしくは、5年生からは塾に行く必要があろうかと思います。
とは言え
「いつから塾に通うといいでしょうか?」
という質問に対しては、一概には答えにくい問題があります。
なぜなら、今の学力がわからないからです。
すでに学年トップクラスの学力があるならば、小学校 5年生からでも足りると思いますが、学年の真ん中くらいなら 4年生からかなり頑張る必要があるのではないか、と感じます。
6年生の塾の授業は受験対策に切り替わる。それまでに弱点の克服を
小学校 6年生になると、塾の授業は受験対策に切り替わっていきます。
それまでには弱点を減らし、受験対策に向かえる学力を身に付ける必要があります。
小学校の授業は充分にできていて、その上で受験対策が行える状態になっている必要があると考えています。
そのためには、小学校 4年生から 2年間、ないしは、5年生から 1年間をかけて小学校の授業の内容では弱点がないように仕上げていく必要があります。
また、都立中学の場合は、小学校の成績も「報告書」として提出する必要がありますので、小学校の成績も重要になってきます。
都立中学の場合は小学校 5年生から、千代田区立九段中等の場合は 4年生からの成績が対象となりますので、そこで取りこぼしをしないようにするためにも 4年生、もしくは、5年生から塾に通い始めて、小学校の成績表(通知表、あゆみ)が見劣りしないようにしていく方がいいと思います。
我が家は 4年生のときは受験勉強の準備期間だったと思う
ちなみに、我が家の場合は、小学校 4年生から塾に通い始めましたが、習い事の都合もあり、また、中学受験をするかどうか決めかねていましたので、4年のときは週 1日だけ通っていました。
(その学習塾は 4年生は週 2回が基本でしたが、教科を選んで週 1回だけ通っていました。)
ただ、テキストは全教科分購入していて、残りは自宅で自習しながら、月 1回行われていたテストは全教科受けていました。
夏期講習には 4年生のときは行っていませんし、5年生のときは全部で 6期あるうちの 2期しか通っていません。
小学校 4年から塾に行き始めた、とは言うものの 4年の頃は都立中学を目指して塾に通い始めたわけではありませんでした。
中学受験は親の情報収集力も重要
小学校 4年の頃から塾に通い始めたほうがいいのではないか、と思うのは、親の準備、親の情報収集を始める時期として、それくらいがいいのではないか、と思うためでもあります。
小学校 4年生で塾に通い始めたきっかけは、都立中学というものがあり、学費も安いから、ということ知り、中学受験にちょっと興味を持ったからでした。
ただ、この時点では都立中学のことをよく分かっておらず、受験するかどうかは決めていない状態でした。
そもそも私達親に中学受験に関して全く知識がない状態でしたので、「都立中学っていうものがあるんだねぇ。へぇ。」という感じだったこともあり、都立中学の事を理解して、都立中学の受験の仕組みを理解して、「じゃぁ、志望校をどこにしようか」と話ができるようになるまで 2年ほどを要しました。
そんなことを考えると、我が家のように中学受験が初めてのご家庭の場合は、小学校 4年生くらいからぼちぼち塾に行き始め、子どもが勉強することと合わせて、親も中学受験のことの勉強を始めたほうがいいのではないか、と思います。
小学校 6年生になると志望校対策の勉強が本格的に始まりますが、その時点で親が迷っていると子どもが可愛そうです。
その時点では親はしっかり情報収集が完了しているべきだと思います。
都立中学の情報収集は学校説明会がオススメ
東京都教育委員会のサイトと学校説明会の情報
都立中学の情報は、東京都教育委員会にもっとも一般的な概要が掲載されています。
また、受験に関する情報(募集要項、応募者数、入学者数など)は、下記の東京都教育委員会のサイトからアナウンスされます。(各都立中学からもアナウンスされますが。)
東京都教育委員会 都立中高一貫教育校
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/secondary_school/about.html
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/secondary_school/index.html
また、各学校の情報をより詳しく収集するには、まず最初は学校説明会に行くほうがいいでしょう。
最初は下記のような 1日で複数校の話を聞ける説明会が便利でしょう。
http://hakuo.ed.jp/web/?p=10409
http://hakuo.ed.jp/web/pdf/Event/02J-S-School-Festival-Fair_information.pdf
受験の動機付けには文化祭がオススメ
また、各校で学校説明会は年に数回行われていますので、タイミングが合うときに行くことをオススメしますが、子どもにとってはつまらないものです。
なので、学校説明会は親が中心となって行って、子どもと一緒に行くならば、文化祭や部活公開など、子どもが楽しいと思えるものに連れて行き、この学校に入りたい!と思えるように仕向けてあげることも大事なことであろうと思います。
それが、受験勉強をする励みにもなるでしょう。
ですが、文化祭は開催期間だいたいどこの学校も 9月の下旬から 10月上旬のため、1年間で見に行ける学校は 2、3校がせいぜいです。
また、6年生になると土日にも塾の授業が入るようになってきますので、文化祭に行く余裕が減ってきます。
そのため、4年、5年ではあちこちの文化祭を見に行って、6年生での文化祭は、本命校にもう一度行って、この学校に行きたい!という思いを確認してくる、と言った感じになるのではないか、と思います。
そういう視点からも、文化祭に行きつつ受験を具体的にイメージし始める時期としては 4年生くらいがちょうどいいんじゃないかと感じるわけです。
先にも書きましたが、4年生の頃は、まだまだ受験勉強という感じである必要はないと思います。
勉強をすることが習慣づけされてくればいいのではないか、と思います。
ちなみに、小学校 4年の頃などは都立中学一本で行く!と決めずに、興味が湧く私立中学の文化祭にも行きつつ、都立中学と私立中学の違いなども見ておくといいのではないか、と思います。
都立中学は競争率が高いので、私立併願を検討することもオススメします。
文化祭でみる先輩方は輝いて見える
ちなみに、うちの娘は、小学校 6年のとき、本命校ではない都立中学の文化祭を見て、「この学校に行きたい!」といい出しました。
3週間ほどして元の本命校に戻ってきましたが、10月の、そろそろ本当に志望校を絞り込む必要がある時期でしたので、親としてもどうしたらいいものかと混乱してしまいました。
娘は演劇が好きですので、その学校の演劇にすごく感動をしたためだったようですが、子どもの志望動機はそんなものではないでしょうか。
そもそも、本命校を本命校として目指すきっかけになったことも些細なことでした。
学校説明会に行ったとき、生徒が質問に答えてくれるコーナーがあり、そこでたまたま応対してくれた生徒がおりました。
それだけであればそれだけの話しなんですが、その後、体験授業のとき、文化祭のとき、と立て続けにその生徒とバッタリと出会い、偶然と言うには偶然すぎるね!という話で盛り上がりました。
そんなこんなで顔見知りができたということで、その学校に強い興味を持つようになったわけなのです。
実際に生徒と話をしてみると学校の雰囲気がより分かるような気がします。話をした生徒の印象に大きく左右されるわけですが...
塾は小学校 4年生くらいから始めて親も一緒に走りだそう!
そんなこんなで、子どもが学校に興味を持つきっかけはいろいろなものがありますので、何度となく学校に足を運んでみると、「おぉ!!」と思う場面があるのではないでしょうか。
都立中学の中では小石川中等は頭一つ飛び抜けているような気がしますが、それ以外の 10校は学力的には大きな違いはありませんので、偏差値や進学実績のように学力で見るのではなく、「ここ!!」と感じる学校を見つけて欲しいな、と思います。
そんな「この学校に行ってみたい!」と思う憧れが見つかれば、受験に向かっていける原動力になるのではないか、と思います。
そのためには、小学校 4年生の頃から、学校説明会や公開授業、部活公開、文化祭などなどいろいろな学校行事が公開されていますので、いろいろな学校に出向いていって、比較検討をしてみるといいと思います。
また、都立中学は狭き門なので、同時に私立の併願も検討して欲しいと思いますので、私立中学への見学にも行って欲しいと思います。
都立中学も設備は整っている方ですが、私立の設備はまた一つ違ったものがありますので、私立中学の授業料の問題はさておき、ここは私立だけどいいね、と思える学校にも出会えるんじゃないかと思います。
最初の
「中学受験をするためにはいつから塾に通えばいいですか?」
と言う質問ですが、
「どの辺りの中学を目指しますか?」
によって回答が変わることと
「何を目的に塾に行くのですか?」
によっても回答が変わるかと思います。
塾に入る = 受験に向けてトップスピードで走り出す
なのか
塾に入る = 受験に向けての助走
なのか
によっても変わるかと思います。
塾に行くことが受験勉強開始の合図なら、小学校 5年、6年からでもいいと思いますが、勉強の習慣づけと中学受験に向けての助走開始なら小学校 4年生くらいからぼちぼち初めて見た方がいいんじゃないかと思います。
中学受験について親が勉強をするためにもね、と。
ちなみに、学校によって文化祭の内容は多彩ですので、文化祭はホント楽しいですよ。
そして、レベルの高さに驚きますよ。
おまけの話。中学受験をしないという選択肢も考えよう
そもそもの話として、子どもが
「なぜ中学受験をするのか」
「なぜ塾に通わないといけないのか」
を理解していないと、都立中学レベルの中学受験の対応は難しいです。
かつて、私も中学受験をしました。
年代も違いますし、場所も東京ではないために直接の比較はできませんが、私は何のために受験をするのかを全く理解していませんでした。
一学年上の姉が受験をするために塾に通い始めたとき、それについていく感じで塾に通い始めました。
学校の成績はトップクラスではないもののそこそこの成績ではありました。
ただ、私は何のために受験をするのかを全く理解しておらず、受験に対する思い入れも全くありませんでしたので、もちろん合格することはありませんでした。
その当時、学校公開や文化祭の公開など、学校の行事を校外の方々に広く公開することがあったのかどうかは不明ですが、中学も高校も受験を前にして学校を見に行くようなことは全くありませんでした。
なので、中学はもちろん、高校も受験の時に初めてその学校に行く、そんな状況でした。
そんな状況で、思い入れを持って受験ができるとは思えず、受験勉強にも、合否の結果にも大きく影響を与えたであろうことは容易に想像できます。
そんなことを考えると、
「子どもに受験向かう意志があるか」
が大事になることはもちろんのことですが、
「そもそも中学受験のことを理解しているのか」
ということの方がまず大事になるであろうと思います。
子どもにはいい学校に通ってほしい、と願う親の気持ちは分かりますが、子どもがどう思っているのか、が大事だと思います。
そのために、文化祭や公開授業などの学校行事に参加して、中学校って楽しそう!こんな学校に行ってみたい!と思える状況を作ってあげることが最優先なんだと感じます。
塾への通い始めは親に言われてイヤイヤであっても、塾に通って勉強をしていれば周りの友達に刺激されて、いつかどこかで受験に向けてのスイッチが入る!という可能性もありますが、イヤイヤ通っているうちに勉強嫌いになる可能性の方が高いのではないか、とも思います。
都立中学は、本人が明確に受験に向かう意志を持っていないと合格は難しいレベルの学校です。
親に言われて勉強をイヤイヤやっている状態では難しいと言えます。
なので、小学校 4年くらいから週 1くらいで塾に通い始めて、文化祭などで中学校をめぐりつつ、子どもと受験について話し合いをするといいと思います。
そのうえで、中学受験は止めて、小学校のうちは伸び伸び遊んで、高校受験で頑張ろう!と決めることもあってもいいと思います。
子どもはそれぞれ成長スピードが違いますので、無理に中学受験をしなくてもいいと思います。
特に、小学校の頃は男の子のほうが精神的な成長は遅いので、そこで無理に頑張らなくてもいいんじゃないかとも感じます。
それと、もし、受験をすると決めたなら、都立中学一本に絞らずに、私立も含めて、必ずどこかの中高一貫校に入学させてあげてほしいと思います。
そうじゃないと、小学校 4年、5年辺りから、高校卒業まで、ずっと受験勉強を続けることになるのです。
親の負担も高くなりますが、受験を気にせず伸び伸びと過ごせる時期も大事だと感じます。
(まぁ、時間の大切さが分かるのは大人になってからなので、子どもはゲームばかりしてますけどねぇ...)
都立中等・中学・九段中等受験に関する記事
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