レンタカーの車両・対物事故免責額補償制度(CDW)加入は不要!その理由とは?
2018/03/21
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)加入は不要
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)とは?
レンタカーには、万一事故が発生した場合の補償制度は、「保険」と「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」の 2段構成になっています。
今回は、その中の「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」についてのお話です。
トヨタレンタカー・保険・補償制度
https://rent.toyota.co.jp/guide/start/hoken.aspx
オリックスレンタカー・免責補償制度(CDW)について
http://car.orix.co.jp/userguide/insurance.html
ニッポンレンタカー・免責補償制度について
http://www.nipponrentacar.co.jp/service/kiyaku.htm#cdw
タイムズプラスレンタカー・保険・補償制度に関する規約
http://rental.timescar.jp/agreement/compensation.html
「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」とは、万一の事故が発生した際には保険によって負担は保証されますが、その保険による補償には保険適用外となる免責額が存在します。その免責額(30,000円または 50,000円)を負担しないで済むように補償制度です。
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)にかかる費用は、いずれのレンタカー屋さんもほぼ同じで、1日 1,080円(ミドルクラスまで)、もしくは、2,160円(ミドルクラス以上)となっています。
タイムズプラスだけ、中間の 1日 1,404円のクラスがあります。
ちなみに、ニッポンレンタカー以外は、標準の保険でロードサービスなどを含みますが、ニッポンレンタカーはロードサービスなどを付与するためには「安心コース」に入る必要があります。
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)は保険ではない
保険とは...
保険とは、将来起こるかもしれない危険に対し、予測される事故発生の確率に見合った一定の保険料を加入者が公平に分担し、万一の事故に対して備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度で、私たちを取りまくさまざまな事故や災害から生命や財産を守る為のもっとも合理的な防衛策のひとつです。
保険とは – 日本損害保険代理業協会 より
http://www.nihondaikyo.or.jp/insurance/08.aspx
「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」は、いずれの会社も「保険」ではないといっています。
なので、保険の条件には当てはまらないということなのでしょう。
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)のコスト計算
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)は不要
「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」では特定の費用を負担すると、万一の事態が起きた際に免責とならない費用「30,000円または 50,000円」の免責額を負担する必要がなくなる、というものです。
これまでもレンタカーを借りる際に何度となくこれをこれを負担するか、しないかを悩んできましたが、冷静にコスト計算をすることで「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」を利用する必要がないことを確認しました。
不要と言い切れる理由は、計算式で求めることができます。
不要な理由は「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」で補償される金額には上限があるためです。
そのため、万一の際に補償される金額を何回で支払いをするかを考えると簡単に不要であることを理解できるでしょう。
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)のコスト計算
それでは、具体的な計算をしていきましょう。
計算は簡単にするため、消費税はないものとして計算しています。
コンパクトクラスのレンタカーを 1日間、10,000円でレンタルしたとします。
それに対して「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」にかかる費用は、1,000円です。
そして、万一の際に免責される金額は 30,000円です。
つまりは、30回借りて 1回事故が起こる確率で料金設定がなされているということです。
30回借りて事故が起こらなかった場合は「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」は払い損だということになるわけです。
保険の場合は、万一の事故を起こした場合、負担しなければならない金額の上限を算定することはできないため、このような計算をすることはできません。
なので保険は必要なのですが、「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」は保証される上限が決まっているためこのような計算が可能なのです。
「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」用の貯金箱を作っておいて、レンタカーを借りるたびにその貯金箱に 1,000円ずつ貯金箱に入れていきます。
そして、30,000円を超えたらあとはそれを「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」の代わりにしておけば OKということです。
自動車事故を起こす確率
私もそうですが、日頃車を運転することはほぼなく、しかも、乗りなれない車に乗るわけですので事故を起こす可能性は増えるわけですので、注意して乗る必要はあります。
でも、いくら乗り慣れていない車とは言え、30回に 1回も事故起こすでしょうか?
人は「小さなリスクをより大きく感じる傾向があります」ので、万一の事故を気にしすぎる傾向があるため、「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」のような商品が売れるのだと思われます。
実際の自動車事故にあう確率は下記のサイトを参照してみてください。
http://upset-review.com/damage-insurance/glossary/traffic-accident-probability.html
この免許を持っている方と 1年間に発生した事故の数から計算したものですので、1日当たりの事故率は 0.0022%ということになります。
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)は、30分の 1の確率での事故を想定しているということですので、一般的な事故率と比較して 15.2倍もの事故発生を想定していることになります。
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)は儲かる商品?
まぁー、よく行くレンタカー屋さんでは、借りるときに必ずと言っていいほど「今月はこれだけ事故が起こっていますが『車両・対物事故免責額補償制度(CDW)』は付けなくていいでしょうか?」と聞かれます。
それだけ「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」は利益率が高いオプションなんだろうなぁと思ってしまうわけなのです。
ただ、初心者の方や本当に久しぶりに車を運転する方、過去に事故を起こしている方などなど、自分の運転に自信がない方はちょっと話が違ってきますのでその点はご理解ください。
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)は入らなくても保険は最大限の補償のものに加入をしましょう
最後に一言。
車両・対物事故免責額補償制度(CDW)は入らなくていい、と言う記事ですが、保険は最大限の補償を受けられるものを選択して加入しましょう。
多くのレンタカー屋さんの保険に種類はありませんが、ニッポンレンタカーの場合は、保険が「標準コース」と「安心コース」とあります。
標準コースでは、ロードサービスがなかったり、対物補償の上限が 3000万円までであったりと、制限がありますので、それらの制限がない「安心コース」に入ることをオススメします。
どんなに運転に自身があっても、万一の事故は発生します。
もらい事故が起こる場合もあります。
そして、万一の事故の際の補償に上限がある事はリスクになり得ます。
そのための保険なのですから。
その部分が、保険と「車両・対物事故免責額補償制度(CDW)」とは違うところなのです。
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