スギ花粉症の治療の舌下免疫療法に使うシダトレンが保険適用へ

2014/10/16

舌下免疫療法に使うシダトレンが10月8日から保険適法販売開始

スギ花粉症の治療　舌下免疫療法とは？

　
舌下免疫療法とは、インフルエンザ予防接種と似たように、スギ花粉の濃度を薄めたスギ花粉の薬を舌の下から投与することで、スギ花粉をスギ花粉として正しく認識させることで、スギ花粉に対するアレルギー反応を根本的に治療しよう、という治療方法です。
　
この治療方法そのものは目新しいものではありませんが、このたびようやく保険適用になった、ということです。
　
　

免疫療法とは？

　
そもそもアレルギーに対する免疫療法はもっと昔からあったわけですが、これまでは注射による治療でしたので、3年～5年に渡って定期的に通院することと注射による治療方法が患者の負担であったことから広く浸透していませんでした。
　
それに代わって出てきたものが舌下式の点薬による治療方法です。
この治療方法は 10年ほど前から始められたようですが、注射ではないため注射による痛みもなく、点薬のため自宅でも投薬が可能なため、通院の負担も軽減されるというメリットがありました。
ただ、それまでは保険適用ではなかったために経済的な負担は残っていました。
　
　

舌下免疫療法治療薬「シダトレン」が保険適用

　
そして、今年に入りようやく保険適法の薬として承認されたことで、2014年10月8日から鳥居薬品から舌下免疫療法の治療薬「シダトレン」が保険適用の薬品として販売されるようになりました。
　
そのため、今後この治療薬を使っての治療には保険が適用されるようになりますので、経済的な負担も軽減されていくでしょう。
　
　
そもそも花粉症による経済的な損失は日本全国で数千億円とも言われるような規模ですので、個々のご家庭も花粉症が改善されることで経済的な恩恵も受けることができるようになるでしょう。
　
　

舌下免疫療法を始めるタイミング

　
舌下免疫療法による治療を始めるタイミングは 9月～11月ごろが最適です。
　
舌下免疫療法による治療期間は 2年～3年ですが、一定の効果が出始めるまでには 3ヶ月程度必要なため、花粉が飛び始める時期から逆算すると 9月～11月ごろが最適なタイミングとなります。
　
ただ、スギ花粉が飛散している時期に治療を始めることはリスクが大きいため、花粉が飛び始めた後は花粉の影響が少なくなる 6月ごろまでは治療を開始することはできません。
　
そのため、2015年の花粉に間に合うように治療を始めるには 11月末ごろまでと考えた方がよさそうです。
　
　